大阪府堺市に鎮座する大鳥大社は、全国にある大鳥神社の総本社として知られています。ヤマトタケルの伝説が残る神社としても有名ですが、一部では「怖い」と言われていることをご存知でしょうか?
「大鳥大社って怖いの?」
「大鳥大社ってどんな神社?」
そんなことが気になって、参拝をためらってしまう人もいるかもしれません。
そこで、今回は大鳥大社が怖いと言われる理由やヤマトタケルの伝説、境内にある不気味な祠について解説します。また、境内の見どころについても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
大鳥大社の千種森伝説
大鳥大社の境内は、東京ドームおよそ1個分の広さをもつ千種森(ちぐさのもり)に囲まれています。そんな千種森には、以下の伝説が言い伝えられています。
【千種森伝説】
①ヤマトタケルが亡くなった際、魂が身体から抜け出て大きな白鳥となり飛び立った
②その白鳥は大鳥大社のある地に舞い降りた
③そして白鳥が再び飛び立つことがないよう一夜にして森が生い茂った
これが、大鳥大社の始まりといわれています。
大鳥大社が怖いと言われる理由
大鳥大社を訪れた人のなかには、「怖い」と感じる人もいるようです。大鳥大社が怖いと言われる理由については、以下の2つが挙げられます。
①不思議な体験をする人が多いから
②本殿裏の祠が不気味だから
ひとつずつ解説します。
①不思議な体験をする人が多いから
大鳥神社が怖いと言われる理由の1つ目は、不思議な体験をする人が多いからです。
例えば、
・参拝中に急に悲しくなる
・心がザワザワする
・寒気がする
などです。
特に霊感の強い人は、これらの症状が出やすいといわれています。もし、参拝中に体調が悪くなった場合は、その場を離れてゆっくり休むようにしましょう。
②本殿裏の祠が不気味だから
大鳥神社が怖いと言われる理由の2つ目は、本殿裏の祠が不気味だからです。「根上がりの大楠」の近くに、本殿裏へと続く石の鳥居があります。その鳥居をくぐり、鬱蒼とした森の中の道を進んでいくと、折り鶴やワンカップが置かれた小さな祠があります。
この祠には「明神影向石」という石柱が祀られており、かつて土佐守何某という人物がこの石柱を自宅の庭に持ち帰ったところ、夢に「祟り神」が現れて怒ったという言い伝えが残されています。
この伝説や祠の独特な雰囲気から、「本殿裏の祠は怖い」と言われているようです。
大鳥大社ってどんな神社?
不思議体験や「怖い」という声が多い大鳥大社ですが、どのような歴史を持つ神社なのでしょうか?ここでは、大鳥大社の歴史や祀られている神様、ご利益について解説します。
大鳥大社の歴史
大鳥大社は、大阪府堺市にある和泉国の一ノ宮です。
一ノ宮とは、昔の地理で(ここは河内国の中で)一番格式が高い神社です。
大鳥大社は全国の大鳥神社の総本社となっています。
酉の市で有名な“おとりさま”です。
創建年代は不明ですが、古事記や日本書紀によると平安初期には存在していたことが分かっています。およそ1000年以上の歴史がある古社です。
大鳥大社の神様
大鳥大社に祀られている神様は、以下の2柱です。
①日本武尊(やまとたけるのみこと)
日本神話の英雄。多くの冒険と戦いを経て、日本の国土を守ったとされる。白鳥となってこの地へ舞い降りて、一晩で森を作ったと言われる神様
②大鳥連祖神(おおとりのむらじのおおかみ)
出世のご利益がいただける神様。別名:天児屋根命(あめのこやねのみこと)
大鳥大社のご利益
大鳥大社は、当初は「防災雨祈の祈願社」とされていました。
現在は、
・勝運
・開運
・商売繁盛
・厄除け
・交通安全
のご利益があるとされ、全国から多くの参拝者が訪れます。
日本武尊といえば連戦連勝したことで有名なので、特に勝負運・開運のご利益があるパワースポットとして人気です。
大鳥大社の見どころ
大鳥大社の境内には数々の見どころがあります。こちらでは、大鳥大社の見どころについて以下の6つをご紹介します。
・本殿・拝殿
・日本武尊像御神像
・大鳥美波比神社
・織姫神社
・御神木
・値上がりの大楠
ひとつずつ解説します。
本殿・拝殿
現在の本殿は明治42年に復元されたものです。大鳥神社の本殿は「大鳥造」と呼ばれる様式で、建築の中でも最古の形態とされる出雲の大社造りから発展させたものと言われています。
賽銭箱には酉のマークが描かれているので、ぜひ確認してみてください。また、本殿は拝殿の裏側にあります。
日本武尊像御神像
参道には、ご祭神である日本武尊(やまとたけるのみこと)の銅像が建っています。日本武尊は第12代景行天皇の御子であり、第14代仲哀天皇の父です。
熊襲(くまそ)征討や東国征討を行った、古代日本の伝説英雄として知られています。日本武尊は、西方に遠征して熊襲を平定し、東方へ向かい東国を治めましたが、伊吹山で病に倒れ、最終的に伊勢国能奨野で生涯を閉じました。
大鳥美波比神社
境内の東側には「大鳥美波比(おおとりみはひ)神社」があります。
こちらには、
・ご祭神「天照大御神」
・相殿「菅原道真公」「国常立尊(くにのとこたちのみこと)」「市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)」
が祀られています。
この神社は、地域の氏神様である「大鳥連祖神(おおとりのむらじおやがみ)」を祀る神社とされ、元は北王子村に鎮座していましたが、明治12年に現在の場所に移転しました。また、「出会いのパワースポット」としても知られています。
織姫神社
織姫神社は、大鳥美波比神社と同じ敷地に鎮座しています。
ご祭神は、
・火鎮大神
・宗像大神
・稲荷大神
・織姫大神
の4柱です。
御神木
手水舎のそばには、2本の木が繋がって1本になった御神木があります。この御神木は「家内安全のシンボル」と言われており、自然に2本の木が1本に繋がった非常に珍しい楠木です。2本の木が共に支えている姿から、家内安全のご利益があるとされています。
根上がりの大楠
東門の前には、大きな楠木の御神木があります。その幹の根元が力強く地上に盛り上がっていることから、「根上がり=値上がり」の大楠と呼ばれています。
この大楠は、商売繁盛や運気向上のご利益があるとされています。株や財産、才能などを高めたい時や運気を高めたい時に、ぜひここで手を合わせてみてください。
まとめ
今回は、大鳥神社の総本社として知られる「大鳥大社」について解説しました。大鳥大社が怖いと言われる理由については、以下の2つが挙げられます。
①不思議な体験をする人が多いから
②本殿裏の祠が不気味だから
1000年以上の歴史をもつ大鳥大社では怖いと感じたり、不思議な体験をする人がいるようですが、心霊スポットのような怖さではありません。初詣には約50万人の参拝者が訪れるほど人気のある神社なので、「勝負運」や「開運」などのご利益を授かりたい方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
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