日本最古の神社といわれている大神神社。そんな由緒ある大神神社には、うさぎと深いご縁があることをご存知でしょうか。
大神神社には、数々のうさぎスポットやグッズがあることでも知られています。
そこで、この記事では大神神社とうさぎの関係性について解説します。また、大神神社の見どころについても併せてご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
大神神社とうさぎの関係性
大神神社とうさぎには、深いご縁があるといわれていますが、具体的にはどのような関係があるのでしょうか。
大神神社とうさぎの関係性には、以下の二つが挙げられます。
①大神祭の日
②大物主大神とうさぎのご縁
ひとつずつ解説します。
①大神祭の日
大神神社では、2千年にわたり続いているとされる大神祭(おおみわさい)が行われています。うさぎとのご縁は、この大神祭の起源に秘密がありました。
【大神祭の始まり】
第十代天皇の崇神(すじん)天皇が統治していた時代、日本全国で疫病が広まりました。御祭神・大物主大神(おおものぬしのおおかみ)のお告げにより、大物主大神の子・大田田根子(おおたたねこ)を宿主に任命し、厚くお祀りしました。すると、疫病が収束し、国内全体に平和が回復したそうです。
このようにして、崇神天皇8年の卯の日に「大神祭」が始まり、大神神社では卯の日を特別な日として重要視するようになりました。この出来事がうさぎとの縁の始まりといわれています。
②大物主大神とうさぎのご縁
大神神社の御祭神は、大物主大神です。その大物主大神の有名な話に、「因幡の白うさぎ」という神話があります。
【因幡の白うさぎ】
遠い昔のこと、美しい姫が住む因幡の国に、おおぜいの兄弟と大国主大神が求婚のために訪れることになり、その道中、一匹のうさぎが体の皮を剥かれて泣いていました。
兄たちは「治療してあげるよ」と嘘をつき、うさぎの傷を悪化させてしまいました。しばらくして、大国主大神が通りかかり、泣いているうさぎの傷を治してあげたところ、うさぎは「お姫様はあなたを選びますよ」と告げ、その後、大国主大神は美しい姫と結婚しました。
このような出来事から、大神神社とうさぎに深いご縁がうまれたと言い伝えられています。
大神神社のうさぎスポットやグッズ
大神神社には、数々のうさぎスポットやうさぎグッズがあります。
大神神社で特に人気のある、うさぎスポットとうさぎグッズは以下の3つです。
・【縁結びスポット】なでうさぎ
・【お守り】なで守・源気うさぎ守
・【おみくじ】うさぎおみくじ
ひとつずつ解説します。
【縁結びスポット】なでうさぎ
大神神社の御祭神・大物主大神は、「因幡の白うさぎ」を助けたことでも知られています。この出来事から、兎との縁が深まり、絵馬や御朱印帳にも描かれているほどです。
参集殿の玄関には、「なでうさぎ」という名前の兎の像が置いてあり、訪れる人を迎えてくれます。この兎を撫でると運気が上がるだけでなく、なでた部分の体の痛みを和らげてくれると言われているため、老若男女に人気のスポットです。
【お守り】なで守・源気うさぎ守
なでうさぎをモチーフにした「なで守」も人気です。「なで守」の中央部分には、金色のなでうさぎが描かれており、その部分を撫でると御利益を授かることができます。初穂料700円とお手頃な価格なので、縁結びや健康運などの御利益を受けたい方には、非常におすすめです。
もう一つ、大神神社のお守りで有名なのが「源気うさぎ守」です。白うさぎをモチーフにした源気うさぎ守は、その愛らしい見た目だけでなく、ぷにっとした感触にも癒されます。手の中で静かに握り締めながら、大神神社の鎮魂詞(いのりのことば)「幸魂(さきみたま)、奇魂(くしみたま)、守給(まもりたまへ)、幸給(さきはへたまへ)」と3回唱え、お祈りしましょう。
【おみくじ】うさぎおみくじ
コロナに対応した非接触型の「うさぎおみくじ」も人気になりました。画面下で左右に手を振ると、かわいらしいうさぎがおみくじの筒を振ってくれます。
そして、出た番号のおみくじをひくシステムとなっており、一回の料金は200円です。おみくじを引く際に、通常のおみくじ筒とは違って、不特定多数の手に触れることなく引くことができるのは、非常に素晴らしいですよね。
大神神社の見どころ
さまざまな物語をもつ大神神社。
ここでは、大神神社の見どころをご紹介します。
大神神社の見どころは、以下のとおりです。
・拝殿(国重要文化財)
・三ツ鳥居(国重要文化財)
・大鳥居
・狭井神社の薬井戸
・大美和の社展望台
ひとつずつ解説します。
拝殿(国重要文化財)
大神神社の拝殿は、1664年に江戸幕府の第4代将軍・徳川家綱によって再建され、現在は国の重要文化財に指定されています。ここからは、三輪山という神聖な山を見上げることができます。
また、2020年4月から、新しい御朱印の授与が開始されました。御朱印には、巳の神杉越しの拝殿が絵として描かれており、その他にも「大和国一之宮」や「大神神社」といった文字が記されています。
三ツ鳥居(国重要文化財)
三ツ鳥居(みつとりい)とは、明神鳥居(あかりじんとりい)と呼ばれる一つの鳥居の両側に、小さな二つの鳥居が配置された珍しい形式のことです。本社周辺にある摂社・檜原神社でも、同じ形式の鳥居を見ることができます。
本社の三ツ鳥居は拝殿の奥に位置しており、国の重要文化財に指定されています。三輪山周辺では、拝殿が建設される以前は、この三ツ鳥居とそれに続く瑞垣のみが存在し、長い間、大神神社の中心として本殿に代わって崇拝されてきました。聖域と人間の世界を隔てるように立っており、そこからは神秘的な雰囲気が漂っています。
大鳥居
大神神社の大鳥居は、昭和天皇の参拝と在位60年を祝して建立されました。大鳥居は、耐候性のある剛板で作られているため、耐久年数も長く、約1,300年はもつと言われています。
大鳥居は高さ約32mで、柱間も23mと非常に大きいため、国内で最も大きな車道をまたぐ鳥居としても有名です。大神神社は三輪山が御神体となっているため、巨大な鳥居を建てて結界を張っているのかも知れません。
狭井神社の薬井戸
狭井神社(さいじんじゃ)は、大神神社の境内に鎮座しています。狭井神社は、大神神社から「くすり道」を進んだ先に位置する小さな神社で、古くから病気を鎮める神様として信仰されてきました。
狭井神社の拝殿の裏に位置する薬井戸の水は、伝説によれば三輪山から湧き出る御神水であり、「あらゆる病に効く」とも伝えられています。ただし、1人が大量の水を持ち帰ると、他の参拝者が飲むことができなくなる可能性があるため、水の汲み取り量には注意してくださいね。
大美和の社展望台
大美和の社展望台は奈良県の景観資産に指定されており、東側からは三輪山、西側からは大和盆地を一望することができます。
また、大神神社の象徴とも言える大鳥居もみえますよ。春になると、美しい桜が青々とした三輪山の背景に咲き誇り、桜の名所としてたくさんの人で賑わいます。神々しい神体山や三輪の地を視界いっぱいに味わいたい方は、ぜひ大美和の社展望台を訪れてみてください。
まとめ
今回は、大神神社とうさぎの関係について解説しました。大神神社とうさぎの関係性としては、以下の2つが挙げられます。
①大神祭の日
②大物主大神とうさぎのご縁
様々な物語をもつ大神神社。うさぎとの深いご縁があることも分かりました。あなたもぜひ一度、見どころ満載の大神神社を訪れてみてはいかがでしょうか。
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